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目次にもどる2002.5

【ITビジネス】 ほしいものは自分たちで作る?
 「ユーザーの声を生かして商品化しました」なんていう企画がよくある。多くのユーザーの意見を反映して作った商品なら、超売れ筋になる可能性が高いからだ。その「ユーザーの声を集める」ことは今やインターネットの得意技といえよう。
ホームページ上でアンケートなどを駆使して、消費者の声を吸い上げようとしているサイトも多い。バッグメーカーもしかり。プレゼントで釣るアンケートがもっぱらだが、正直イマイチの感が否めない。それはほとんどがプレゼントハンター様のご意見だからである。
 そんなあやふやな「ユーザーの声を生かしての商品化」ではなく、より徹底した「ユーザーを巻き込んでの商品開発」がネット時代のマーケティングである。そんな企画がファッション系情報サイトにある。
 例えば「カフェグローブ」という女性向けのコミュニティサイト。
ここが行っている「トラベルバッグ開発」http://www.cafeglobe.com/fashion/travel/のコーナーが興味深い。
「スタイリッシュで機能的な1泊2日用トラベルバッグ」を、女性ユーザーの意見を反映して開発してしまおう、というものだ。現在進行中のプロジェクトで、掲示板と投票を連動させることで若い女性の声を吸い上げている。
アンケートではなく掲示板というところが、ポイントが高い。単なるアンケートでは一個人とメーカーのやりとりで完結してしまうが、掲示板での熱い意見交換によって彼女たちの本音が聞けるからである。
投票ページでは形、ディテール、色、素材、機能をこと細かい選択式設問があり、私はコレ!というものを投票してもらう。今のところ投票は約1500票集まっており、現在の投票状況が見られるという点もインターネットならではだろう。
投票結果と意見から着々とバッグの形や色などが決まっていき、最終的にはサイト上での限定販売か受注販売となるはずだ。欲しいものは自分たちで作る、そんな時代がもう来ているのかもしれない。