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目次にもどる2002.6

試し持ち(?)の不思議 

気をつけたいシーズン端境期の先もの買い

ある日、私は春物のバッグを買った。暑い日だったので、コートは着ず、薄めのセーター一枚の姿であった。
なかなか可愛いトートが見つかり、ちゃんと肩に掛け、鏡でもチェックをした。中もまあまあ広く、内装も私の好み。う〜ん、完璧!ルンルン(死語)気分だ。
数日後、お出掛けする際に、私は迷わずそのトートを選んだ。いろいろと必要な物があったので、バッグの中はかなり多めではあったが、外から見て見苦しいほどパンパンになってはいなかった。
「さぁ〜て、行くぞぉー!」とトートを肩に掛けた瞬間、「あれ?」何かヘンだ。もう一度、掛け直してみた。肩に掛からない…。
何でだ? ちゃんとお店で購入前に試したじゃないか。それで大丈夫だったじゃないか。それなのに、何故?
結局、その日は寒くて厚着をしており、腕&肩回りが太くなっていたこと、中身をかなり入れていたので、試し持ちの時よりもバッグの幅が太くなり、脇に収まらなかったことなどが理由のようだ。しかし、そんなことが判明しても、私の傷ついた心は元には戻らない。
冷静になって考えてみれば、私の場合はまだ春物だったので救われた。これからもっと薄着になるので、腕回りは楽になっていくはずだから。でもこれが逆だったらと思うと、笑ってばかりもいられない。薄着姿の時(夏の終わり)に大丈夫だったから買ったのに、シーズンインした(秋になった)ら厚着になってバッグが持てない。そのままシーズンが終わってしまう。私だったらキレるな。
わざわざ使用する頃の洋服を着てバッグを買いに行くことはできないが、バッグが太った時を想定して試し持ちをすることはできる。購入する際は、中をチェックするために詰め物を出してもらうが、詰め物を入れたままで試し持ちすることも必要なのだな、と実感した。これからは必ずそうしようと、心に固く決めたのであった。