弱冠33歳のロベルト・ウゴリーニさんは、おじいさんが靴職人、お父さんが靴修理工と代々、靴に関わる家系です。ロベルトさんも靴修理工を経験した後、職人から靴づくりを学び、7年前にフィレンツェにオーダー靴の工房を構えました。 
 工房を構えたら靴職人になりたいという日本人が後を絶たず、現在も2人の日本人の職人がおり、すでに2人の靴職人が独立しています。 
 
靴職人になりたい日本人 
 
  
軽快な音楽の中で作業をするロベルト氏 | 
 「たくさんの若い人が、靴職人になりたいと訪ねてきます。中でも日本人はとても強い情熱を持っており、非常にまじめで熱心に働いてくれます」とロベルトさんは話す。 
彼らはロベルトさんの片腕となり、今いる日本人は2人とも十分靴が作れる技術レベルになっているという。 
 
 作りはグッドイヤー、ノルベジェーゼという手の込んだものから接着まであらゆる製法が可能で、お客さんが希望する製法で対応している。基本の木型が5タイプ、それぞれに15〜16のデサインモデルがあり、細かな注文に応じてデザインや木型のラインを変えていきます。 
クライアントは半数以上が日本人、他はアメリカ人、ドイツ人など。イタリア人にとってオーダー靴は高くてなかなか買えないようで、そう多くはありません。 
 日本人と他の国のクライアントの好みについ、ロベルトさんはこう語っています。 
「日本人のほとんどが、オックスフォードのストレートチップをオーダーし、色は絶対的に黒か濃茶。アメリカ人などは鮮やかなブルーや赤、カラーコンビを好みます」。 
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| 人がやっと通れるほどの工房内 | 
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デザインを自由にアレンジできる | 
 
 
   
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木型が並んだ壁の裏に工房がある 
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注文靴が750ユーロで 
 
ロベルトさんは定期的に日本にも来ており、旅行の途中のフィレンツェでオーダーすれば、その後のフィッティング調整などを日本でも行えるようです。 
 革は直接タンナーやグロッシスタ(革問屋)から購入。小さな規模の靴メーカーでもロットに関係なく同じ条件で良質な革が手に入るといいます。 
 年間で100足を生産し、750ユーロ(8万6000円)前後という価格は、オーダーにしては良心的な値付けですが、「自分の実力に相応した値付け」とロベルトさんは語っています。 
 
Roberto Ugolini 
Via Michelozzi,17r 
50125 Firenze 
Tel.055 216246 | 
 
 
 
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