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オーダー対応の小売店A
OTSUKA M−5(東京・港区)

ビスポーク職人が常駐する工房を設置

03年3月15日の「靴の記念日」、大塚製靴(東京・港区)は「お客との対話の中から一足一足を丁寧につくる」という靴作りの原点回帰をはかるべく、一般のお客へ向けたオーダー靴のサロンを本社ビル1階に併設した。
 店名は前身の大塚商店の創業年である1872年(明治5年)から「OTSUKA M−5」と命名。店内には当時の様子を収めた版画、使い込まれた道具、創業時の看板(リプロダクト)などが展示されている。
 「OTSUKA M−5」の最大の特徴は、ビスポークの職人が常駐する工房を設け、オーダーに対応していること。お客は130余年の歴史の中で培った伝統と技術に触れながらオーダーができる。
 オーダー内容は、木型から作成するビスポーク、ハンドソーイング、グッドイヤー製法によるパターンオーダーの3つに分けられる。パターンオーダーは2種類の木型があり、サイズは23〜27cm、ウイズはDとE。甲のせ、幅はりをすることで2Eまで対応している。デザインは内羽根、外羽根など4種類。甲材はカーフ、型押し、スウェードなど8種合計30色の輸入革を使う。底材は革とノンスリップゴムを組み込んだ革の2種類を用意している。
来店客の年齢は30〜50代が中心。現状ではリピーターは約3割を占める。新橋という土地柄、ビジネスマンが多く、昼の休憩時間や仕事帰りの17時以降の来店が目立つ。そのほとんどが、既成靴では満足できず、オーダー靴に強いこだわりがある人達だ。接客では会話の中から、既成靴での問題点を見出し、オーダー靴で解決できる点を次々と提案していく。

続きは本誌に

▽OTSUKA M−5=東京都港区新橋4-23-4オーツカビル1F
http://www.otsuka-shoe.com/