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片足300g台 いまでこそ当たり前のスタイルカテゴリーとなったビジネスウォーキング。リーガルコーポレーション(東京・足立区)のメンズシューズ「リーガルウォーカー」シリーズもそのひとつで、軽くて、返りが良く、ビジネスウーキングの先駆けともいえるスタイルの靴だ。「堅くて頑丈」というイメージがあったリーガルブランドだけに、1986年発売当事は大きなインパクトを与えた。さらに98年にはその後のリーガルウォーカーの顔となる「JJ23」を発売。以来、徐々に売上げを伸ばし、いまでは年間約2万足以上を売上げる定番商品に成長している。 開発の段階で重視したのは「軽量でありながら質実剛健」であること。それまでのリーガルは片足で450〜500g。これを「リーガルウォーカー」では約300g台を目指した。そのために、ビブラム社製軽量スポンジソールを採用、快適にはき続けられるビジネスウォーキングシューズの誕生となった。 リーガルブランドに寄せる信頼のひとつに「修理しながら長くはき続けることができる」ということがある。このためにスポンジ系のソールでも取り替えられるようにし、製法もステッチダウンで高い品質とメンテナンス性を実現させた。 「JJ23」はリーガルウォーカーの新たな可能性を求め開発された。優れた機能はそのままに、オブリーク木型をいち早く導入し、トップリフトが交換できるオリジナルの軽量スポンジソールを新たに開発。当時のニーズを先取りし、既存モデルとの実存を図った。 修理しながら長くはける しかし、市場への導入時は誰もが歓迎したわけではなかった。「ビジネスの現場ではくにはカジュアル過ぎると思われるのでは?」といった抵抗を感じる声も少なくなかったという。同社の紳士営業部部長の青野元一さんは当時のことをこう話す。 「リーガルはビジネスのための靴というイメージや認識があったので、スーツの足元にマッチするのか、という声が最初はあったと思います。逆に、流行に敏感な人やクリエイティブな仕事をされている人には反応が良かった」。 発売当初の販売足数は年間3000〜4000足ベースであり、長い時間をかけても定番に育ってきている。景気の浮沈にあまり左右されず、安定した売れ行きは頼もしい存在でもある。購買層は40歳台半ばから60歳までビジネスマンが中心。リピーターも多く、堅い靴はちょっとはきたくないという層もいる。 今後もリーガルウォーカーというカテゴリーの中で「JJ23」を定番商品に、新しい商品も展開していく。そこでは「メイド・イン・ジャパン」と「修理しながら、長くはき続けられる靴」ということをセールスポイントに差別化を図る考えだ。高齢化が進む中で、新たなファンをさらに掘り起こす計画だ。 |
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