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70年代の伊ビンテージ生地を使った大人の女性向けバッグ 元シューズデザイナーが 渡伊を契機にバッグへ転向 07年12月、70年代のイタリア製ヴィンテージ生地をアレンジした魅力的なブランドが誕生した。ブランド名は「サポネッタ」。クリオ・ジーの新穂篤子さんが立ち上げたブランドだ。 新穂さんは、以前、モード・エ・ジャコモで靴のデザインを担当していたというキャリアの持ち主。靴からバッグへ転向したきっかけは、イタリアでの経験にあった。 「素材や金具などバッグのデザイン以外の分野について学んでみたいとイタリアにわたったのですが、結局わかったのが自分はモノ作りが好きだということ。その思いが、足繁く通っていたアンティーク市で見つけたヴィンテージものの生地と結びつき、この生地を生かしたバッグを作ろうと決意しました」。 現地で活躍する日本人バッグデザイナーのアスカマスダさんのアシスタントを務め、さらにある工場でモデリスタ(サンプル職人)の技術を教わった後、趣味で集めた大量の生地やボタンとともに06年に帰国。修行をした工場の名称クリオにGIAPPONE(日本)のGをプラスしてクリオ・ジーを設立した。 新穂さんが作りたいバッグははっきりしていた。ヴィンテージ生地が放つ独特の質感や色、ノスタルジックな雰囲気や格好良さを生かし、付属品には皮を用いた機能的なバッグだ。 「大人の女性に『可愛い』と感じてもらいたい。でも使ってみると、A4の書類や雑誌がたっぷり入り、長さを調節すれば肩にもかけられて機能性もある。そんなバッグを追求しています」 ターゲットは20代〜30代前半に設定しているが、実際には20代後半〜50代と幅広いそうだ。 新穂さんは「手頃な価格」にも強いこだわりを持つ。サポネッタの価格は9500円〜2万4000円。現在、新穂さんがほとんどハンドメイドで作っていることを考えれば割安感があるが、「可愛いと思って手にとって価格をチェックすると安い。そんな風に驚いてもらいたい。こんな時代ですから、買いやすい価格は大事な要素だと思います」(新穂さん) 毎年2回イタリアへ行き デッドストックの生地を集める 生地は、新穂さんが帰国時に持ち帰ったもののほか、毎年2回イタリアに足を運び、倉庫の奥から探し出したデッドストックを使用している。 最初のコレクションを発表したのは原宿で開催されたグループ展。4、5社が参加しただけの小さな展示会だったが、幸運な出会いが待っていた。会場を訪れていた松屋浅草店のバイヤーや、アパレルのジオン商事のブランド「ジネス」の担当者がサポネッタを気に入り、取引が決まったのだ。 デザインはもちろん値頃感のある価格も店頭で高く評価され、追加注文が飛び込み、取引先は順調に拡大。現在は約20社。大半が洋服のセレクトショップだ。 一番最初に新穂さんが発表したのは、手染めの生地を使った2型のトートバッグだ。生地の柄や配色は確かに日本製のものにはない独特の味がある。新穂さんは、その後もこの生地を使い、別のバッグに仕上げている。サポネッタの人気定番シリーズだ。 昨春夏に発表した木口の持ち手のバッグは、ファッション誌に初めて紹介され、その後はメディアへの露出が着実に増えている。 今秋冬のコレクションも好評を博した。コート用の生地を使ったトートバッグ、1点もののアンティークのレース編みをびょうで生地に付けたバッグ、チェックの起毛地を使い大きなリングをアクセントにしたバッグ、イタリアのアンティーク市で見つけたテープをアレンジしたバッグなど全10型。大人向けの甘いテイストが感じられるデザインが出そろった。 「70年代の生地はざっくりしているというか、アナログ的な味があるんですね。バリエーションも多い。いま水玉やチェックが流行っているとすれば、70年代の生地にも必ずあります。でも70年代風の水玉でありチェックなんです」とビンテージの魅力を語る新穂さんは、今後バッグに加えてポーチも品ぞろえに加えたいと話す。
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