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世界的な経済低迷の中で、価格が大きな話題となった年だった。 大手靴チェーンは海外生産のPBで低価格商品を打ち出し、都心の百貨店婦人靴売場はこれまで扱ったことのなかった非革製品を展開した。下取りキャンペーンで来店促進を行う売場も目立った。また、グローバル展開のファストファッション・チェーンが日本に進出、低価格なトレンド商品が多くの消費者の支持を得た。 特集ではこの1年間の業界の動きと、今年のヒット商品を振り返った。 ![]() ![]() 扱い商品はレディスを主力にメンズ、キッズ・ベビーまで幅広く、今年11月現在で680ブランド、9400デザインに上る。9月には「バリー」「マークバイマークジェイコブス」など高級インポートを集積したコーナー、デザイナーストアを新設。1000円を切るサンダルから10万円を超すラグジュアリー商品まで、品ぞろえは圧倒的。商品数は立ち上げからわずか1年で倍増しており、今後も積極的に拡大していく方針という。 翌日配送で返品無料 ![]() こうした動きに対し、国内ネット通販モール大手の楽天も対抗策を打ち出した。10月から約1ヶ月間、60店舗で2000点を対象に、送料と返品の無料を実施。秋冬ものの需要掘り起しを狙ったもので、結果次第では対象を広げる構えだという。 消費市場全体が低迷する中、ネット通販は右肩上がりの成長を続けている。服飾雑貨の靴やバッグも同様に伸びているが、それだけに参入も多く競争も激しい。大手から中小、地方の単独店まで大小さまざまな小売が手掛け、さらにメーカー・卸やアパレル、雑貨店も次々に増加。そして、外資企業のジャヴァリも加わり、業態や業種を越えた戦いはさらに激しさを増していきそうだ。 ![]() ![]() 先行するスペインのザラは11月に50店目を出店。ラフォーレ原宿で展開する英国トップショップ/トップマンも昨年、売場を3倍に大幅増床し、来年には横浜と新宿に出店する。 外資のグローバルアパレルチェーンが出店を拡大する一方、ユニクロやしまむらといった国内企業も好調。とくにファーストリテイリングのユニクロは、既存店売上げが前年比2ケタ増を記録するなど勢いに乗っている。 国内外入り乱れてのファストファッション競争は、昨年秋以降の景気低迷で低価格品を求める消費者を満足させている。各社の積極的な攻勢はしばらく続きそうだ。 靴は2000〜3000円中心 ![]() 地下1階から3階まで4層のH&M原宿店では、テイスト別に編集されたアパレルの各コーナーにシューズを陳列。1コーナーは1型に絞り、サイズ違いで4〜6足程度並べている。シューズを集めたコーナーはない。パンプスの価格は2000〜3000円台が大半で、メンズも4000円台に抑えている。アッパー素材は合皮中心。 地下1階から4階の5層のファーエバー21原宿店も、1階奥で靴4型を集めたコーナーがある以外は、1コーナーで複数サイズ出しの1型展開。バレエタイプのカッターを1000円台でそろえるなど、H&Mよりも全体的に1000円程度安い。 いずれの店も現状ではそれほど大きな展開はしていない。テイストもパーティー向けを思わせる装飾性が強い商品が目立ち、日本人には合わせるのが難しそうだ。とはいえ、価格面での訴求力は強く、低格品では靴店との競合もあるだろう。今後の展開が注目される。
◆ファストファッションブランド ホームページ H&M フォーエバー21 ザラ トップショップ/トップマン ユニクロシューズ |
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