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大幅減少するイタリア国内からの出展社、来場者 3月4日から4日間、12-13年秋冬靴見本市ミカムがミラノ・ロー見本市会場で開催された。今回もパリのファッション展と一部日程が重なり、相変わらずの日程設定に疑問視する声も多かった。 出展社は昨年同時期と比べて63社減の1560社、イタリア国外からは前年とほぼ変わらない609社が出展しており、イタリア靴メーカーの減少が際立つ結果となった。今回、ヴィトン・グループの「ロッシ・モーダ」は出展せず、ビジターズエリアに「マーク・バイ・マーク・ジェイコブズ」のみでの出展となった。 来場者に関しては7%減少の3万6049人だった。イタリア国内が9・7%減少の1万7362人、国外が4・6%減少の1万8687人で、イタリア国外からの来場者数が上回った。内容を見ると旧ロシア諸国やアジア、アメリカからのバイヤーの積極的なバイイングが見受けられ、イタリア靴輸出の好調さを印象付けた。 サグリパンティANCI会長は「ミカムは国際的な見本市であり、11年も輸出が12・2%増と好調で、メード・イン・イタリー商品が世界で人気なことが裏付けられた。しかし、国内マーケットは低迷しており、国内需要を喚起するさらなる政府の援助と対策が必要だ」と語った。 明暗分かれるブースの状況 会場面積は今回も減少して6万8596uとなり、会場の所々に空きスペースが目立つ。出展各社のブースでも縮小しており、アイテムを絞っているブースが多かった。そんな中で「チエ・ミハラ」はブース面積を広げたという。 「ファビオ・ルスコーニ」「アルベルト・フェルマーニ」など常に人があふれているブースがある一方で、ひっそりしたブースも見られるなど格差がますますはっきりしていた。今回の出展で8回目になるジャパンブースは、継続出展の効果が出始めており、オーダー状況も上々だった。 <商品傾向> ショートブーツ、ブーティが主流に クラシックの流れが徐々にきていたが、ここにきてクラシックムード一色になった。ブラウン系を中心としたトラッドテイスト、マニッシュデザインが多様に提案されている。 底回りは引き続きボリューム感を醸し出している物が多く、ストームやウエッジ、ブロックヒール使い、ラバーのタンクソールやラギッド・ソールをタウン用に採用している商品も目立つ。 ロングブーツは影を潜め、台頭しているのはミディアム〜ショートブーツやブーティ。このなかでサイドゴアが人気デザインだ。 ファーを取り入れたブーツも提案されているが、今回はウール使いが多い。「ムートンは人気だが、価格を抑えるためにウールを採用している」と説明するのは「ブッテロ」。材料費の高騰が影響しているようだ。 モダンなクラシック商品を提案している「アルベルト・フェルマーニ」では、日本側(総輸入代理店ヒットマン)が提案したデザインを取り入れ、全体的にフェミニンに仕上げている。スマートなスクエアトウのパンプス、エレガントなヒール使いと綺麗目な仕上がり。 昨年に引き続きクラシックカラーが提案されている中で、注目色は深みのある“クラシック・レッド”。ブラウン、グレー、モスグリーンのクラシックカラーにポイントカラーとして取り入れられている。
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