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特集<メンズ・ケミカル>オン&オフ需要を探る
売場レポート

 アオキ(東京・新宿区)

カラフルなトレンドカジュアルが、ビジネスを上回る価格で売れる

 東京・新宿駅東口の駅前の立地である。百貨店や靴専門店が軒を連ねる激戦区にあり、上質な革の商品は百貨店にまかせ、手軽に購入できるケミカルのトレンド商品を中心にラインアップしている。メンズが1階、レディスが地階のフロア構成だ。顧客は10代後半から20代を中心に幅広い。
 メンズではビジネスとカジュアルはほぼ半分ずつであるが、隣にスーツ専門店がある関係でビジネスの方がやや多い。ビジネスでは5000円代まではケミカル、6000円以上は革になる。若い層は、素材に対して革、ケミカルのこだわりはあまりなく、価格が安いから、雨に強いからという理由で購入するケースが多い。ビジネスは革の方が色のバリエーションや歩きやすさの面でやや優位になる。人気のあるのは、ヒモ靴の黒。スーツの色によって茶色を購入するケースもある。ポインテッドトウは影をひそめ、少しだけ丸みのあるものが好まれるようになってきた。

クッション性など機能性も売れる要素

 カジュアルではトレンドものが伸びている。スリッポンタイプが昨年くらいから人気が出始め、今年も4月末から売れている。今シーズンは、メッシュ系、パンチング系、ジュート系がよく動く。カラーは、ブルーや黄色などがよい。このほか、ひも靴タイプも人気だ。
 「ほぼ同じデザインでも、歩きやすさやクッション性というところで、購入を決めるケースが増えてきました。デザイン性ももちろんですが、インソールのクッション性などの機能性も重要になってきました」(溝口敬二店長)。
 販売する方も、機能性などのアピールポイントがあるほうが販売しやすく、顧客の満足感も高い。最近は、革のよいものがほしいという若い層も出始めている。これからは価格だけではない、機能性や付加価値が大切になってきそうだ。