
来場者は2%増加、国内来場者が戻る
第93回リネアペッレが、10月4日から3日間の日程で、伊・ミラノのロー見本市会場で開催された。
出展社は前年同比3・5%増の1285社。4万7500uに48ヵ国が出展、2018〜19年秋冬素材を発表した。来場者は前年同比2%増となり、113ヵ国から2万1687人が来場、イタリアからの来場者は5%の増加で、メード・イン・イタリーを支えるメーカーやデザイナーが戻ってきた印象を残した。
靴・バッグ・洋服ともにレザーに価値観を見出す機運が高まってきており、発展的な商談が多かった、と主催者側はコメントしている。
一方で、皮革産業にマイナスとなりそうな動きもある。同見本市終了後、動物保護の観点から、グッチがリアルファーの使用を禁止すると発表した。当初から一貫してリアルレザーを使用していないファッションブランドもあるが、ビッグブランドのこうした動きがどこまで影響するのか、今後が懸念される。
連日開催されたイベント
見本市期間中、ファッショントレンドセミナー、現在進行中のプロジェクト、ワークショップなど充実したイベントが開催された。
初日には「建築、ファッションとデジタルクラフト」と題して、ロンドンのザハ・ハディッド・アーキテクトチームが、デジタルクラフトを採用したファッションや建築、レザーを採用した実例も紹介しながら、レザーファッションの可能性を見せた。

キーワードはウォーム&ラグジュアリー
グリッター、ラメ、メタリック加工は根強く、今回は、温かみのある色合いに起毛やヌバック、ベルベッド調で高級感を醸し出した雰囲気に仕上げられている素材がトレンドとして示された。
日本でも人気の「インカス」では、黒、ミリタリーが人気カラーとコメントしている。




注目はシャイニー&起毛素材
シャイニー、起毛素材はレザーと同様に人気。ラメを散りばめたものやベルベッド、エレガントに仕上げたファーと高級感は、ノン・レザーでも健在。
人気カラーは、レッド、ブルー。

 
透明、グリッター、パール、表現広がるヒール
ヒールやソールもアッパートレンドと同様に表現されており、スタッズやグリッターなど個性的なデザインが提案されている。
ジュエリーやストーンを細工したヒールの中には、日本製のパールを採用したものもある。

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