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銀座ヨシノヤ 銀座六丁目本店

「肌の手入れと同じ」とシューケアを説明

「銀座ヨシノヤ」というと高級婦人靴が思い浮かぶが、今から111年前(1907年・明治40年)の創業時は紳士靴と子供靴からのスタートだった。銀座六丁目本店3階の紳士靴売場には、同社オリジナルの紳士靴が並んでいる。
このフロアでの「プラスワン」は、シューケア用品の販売。コロンブスの「ブートブラック」シリーズを中心に、R&Dの「モーブレイ」などが売れ筋だ。特にブートブラックの汚れ落とし「ツーフェイスプラスローション」、革に潤いを与える「デリケートクリーム」、靴のカラーにあわせた「シュークリーム」が売れ筋トップ3。これには、売場に立つスタッフのセールストークが大いにモノをいう。

「靴のお手入れは肌と同じ、汚れを落とし、肌にとって乳液と同じ働きをするデリケートクリームを塗ります。靴クリームはファンデーションと同じですとお話すると、納得して購入されます。一方で、スードのお手入れはヘアケアと同じで、ブラッシングとスプレー。シャンプーもありますよと勧めしています」(宮崎亨さん)わかりやすい説明のため、手順も自然に頭に入っていく。
面白いのは、豚毛のブラシが売れていることだ。価格は6000円と安くないのだが、「ブラシは一度買ったら長く使うもの。せっかくならよい商品を使ったほうがいいですよ」と、安いブラシと持ち比べてもらう。すると、手にしっくり馴染むため、納得されるという。

オーダーベルトやスリッパも売れ筋銀座六丁目本店では、10年前、20年前の靴が修理に持ち込まれるのは当たり前。修理の後にきれいに磨き上げてお渡しすると、「こんなにキレイになるなら、やってみようか」と、シューケア用品を購入するきっかけとなる。

このほか、シューツリーは、「靴は体重を支えて屈曲していますから、形を整えてあげましょう。スーツをハンガーに掛けておくのと同じですよ」というセールストークとともに勧めている。

紳士靴フロアでは、オーダーベルトも扱う。ボックスカーフ、コードバン、スエードなど6種類約40色からチョイス、サイズを測ってバックルやステッチのカラーを選ぶ。仕上りは約1ヵ月後。2万円台が中心で、レッドやイエローなど思い切ったカラーもあり、リピーターも多いという。

贈答品として人気なのが、創業100周年の際、記念に作った革のスリッパ。木型によって左右非対称にできており、底に厚みがあるため履きやすく、足にフィットするので音も静かだ。