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私とシューケア 藤川仁寛さん(ブリラベッロ・シューシャイン神戸代表)

プロサッカークラブの営業マンから靴磨き職人に転身

ラグジュアリーホテルに1号店を出店

藤川仁寛(まさひろ)さんは、神戸元町にて「ブリラベッロ」という靴磨き・靴修理の小さな店を構えている。4年前までは、地元のプロサッカークラブ「ヴィッセル神戸」でスポンサーを集める営業の仕事をしていたという。ユニークな経歴と共に、独自に磨き上げたテクニックを持つ藤川さんだ。
「もともと若い頃から靴好き・革好きでしたが、仕事ではサッカー熱が高じて、ヴィッセル神戸のスポンサーを探す営業マンをしていました。営業先で出会うのは、企業の取締役クラスの方々。みなさん一様にキレイに磨き上げた靴を履いていました。私をこの仕事に就くよう背中を押してくれたのは、丁寧に磨かれた靴を履く、あの社長さんたちだと言っても過言ではありません」と藤川さんは話す。

営業マンの仕事を卒業し、四年前に独学で靴磨きを学びはじめた藤川さん。靴磨きができる場を求めていく中で、神戸の輸入車ショールーム内のイベントに出店することになる。
その会場で、現在1号店のある「ホテルラ・スイート神戸」の担当者と出会った。外国人や要人などの宿泊が多いそのホテルでは、サービスの一環として、藤川さんの「プレミアムシューシャインサービス」をホテル内で通年営業することが決定した。現在は「ブリラベッロ1号店」として、若手スタッフがサロンを切り盛りしている。
藤川さんは現在、大手セレクトショップのインストア・イベントや、百貨店の紳士靴売場、古巣のヴィッセル神戸のVIPサロンなどでのシューシャイナーとして、引っ張りだこの存在だ。

靴磨きから修理まで幅広く手掛ける 

「みなと元町」駅から徒歩1分の場所に、5坪ほどの2号店をオープンしたのは2018年9月。ナチュラルな木の素材感を生かした店内には、「ブートブラック」のアーティストパレットのフルカラーが並び、奥には本格的な修理用の機械も据えられる。2号店では靴磨きだけでなく、靴修理までをトータルに扱っている。
「靴磨きを極めていくと、どうしても“修理”は避けて通れません。お客さまのニーズも、大切な靴をトータルでケアして、長く履きたいという方が増えています。靴は本来トータルでみるべきもの。今後は本格的な『製靴』も手掛けたいと考えています」。
全プロセスに携わっているのが「ブリラベッロ」の強みともいえる。

豊富な色構成と浸透性の良さで購入 

藤川さんが靴磨きで愛用するのは、コロンブスの「ブートブラック アーティストパレット」と「ブートブラック コレクションズクリーム」。ともに発売されている全てのカラーをそろえている。
「コロンブスさんのクリームは、まず色の展開が豊富であることと、革靴への伸びと浸透性がいいことで選びました。補色に適した『コレクションズクリーム』もよく使用します」(藤川さん)。
最近発売された「ブートブラック フィニッシングブラシ」も、柔らかな毛先でトウやヒールの鏡面が傷つかない点が気に入っている。
19年3月には、「神戸オリエンタルホテル」のシューシャインサービスをプロデュースすることが決まっている。そこでもプロフェッショナルなシューシャインサービスを提供する計画だ。
「最近は若い人たちから、シューシャイナーになりたいという声を聞くようになりました。そんな彼らが活躍できる場を提供することも、今後の自分の役目だと考えています」と藤川さんは力強く話す。



神戸市中央区海岸通り4-4-12
TEL:080-3170-5562
http://www.brillabello.jp