|
||||||||||||
スポーツ庁が、歩くことで生活習慣病予防につなげていくことをねらって「FUN+WALK PROJECT」を提唱したのは昨年だった。昨年3月と10月には地方自治体や企業を巻き込んだイベントを実施し、プロジェクトを広く周知した。 本誌では、これまで「スニーカー通勤」というタイトルで、プロジェクトにそったMD提案をしてきた。ここでは主に、通勤や仕事時の靴スタイルを対象にしてきた。プロジェクトの狙いも、「クールビズ」や「ウォームビズ」と同じように、働き盛りの男女に向けたものが主であったが、“歩くことで健康を”という提唱は、ビジネスマンのオンシーンだけで無く、多くの人のプライベートなオフシーンに向けても提案できる。 ビジネスマンの関心を集め始める20ページからの売場事例のように、百貨店や大手チェーン店だけでなく、専門店でも「FUN+WALK」のPOPを掲げて展開するなど広がりを見せている。仕事中でもカジュアルスタイルが認められるようになっている中で、「今回のプロジェクトがきっかけで、仕事履きとして、スニーカーや歩きやすい靴を探している人が増えている」といった売場の声もある。また、「カジュアルデー」を実施している会社の40代、50代の人たちが、カジュアルなスタイルに合う靴を探して、来店するケースも見られる。 市場でのスニーカー人気も後押ししており、プライベートなシーンだけでなく、通勤でも履くケースが広がっている。とくに女性でこの傾向が顕著で、人気のダッドシューズが通勤用の靴として売れている。 さらにジーフットでは、新年度を前にした3月から、「足元自由化宣言」という販促を実施する計画だが、これも「FUN+WALK」の流れに沿った、快適な靴を提案するキャンペーンだ。 オン・オフシーンで快適を提案「FUN+WALK」に向けて、売場で提案できる靴のカテゴリーをチャートに落とした(表)。これまでオンシーンである「スニーカー通勤」で展開できる靴を、「アクティブ・スニーカー」「カジュアル・スニーカー」「ビジネス・カジュアル」の3つのカテゴリーに分けて提案した。ここに、さらにオフシーンでの快適は歩きを実現する「タウンウォーキング」を加え、売場での展開が考えられる。すべてのスポーツシューズを取り上げるが、オン使用の節度のあるデザイン、カラーのスニーカーでカテゴリーがくくられる。ここでは「クラシックコート」「バルカナイズ」「フューチャースポーツ」「スタイリッシュウォーク」などが挙げられる。 定番のレザースニーカーを筆頭に、スポーティーデザインのカジュアル靴を提案する。カテゴリーを明確にするために、レースアップシューズを基本とし、アウトドアやハードなソールのウォーキングシューズは除外し、ジャケパン(ジャケット+パンツ)スタイルなどに合わせやすいものでくくる。 スーツでもはきこなせるドレスタイプの靴で、底周りやインソールに快適な機能性を備えたビジネス・カジュアル≠打ち出す。クラシックなドレスやスリッポンを除く、ヒモ付きドレス・カジュアルを主力に構成する。「ハイブリッドドレス」も期待できる。 快適な歩行ができる「タウンウォーキング」が主力アイテムとして展開できるが、そのテイスト範囲はスニーカー調のモノからカジュアルまで幅広くくくることができる。また、「スニーカー通勤」で展開する「カジュアル・スニーカー」や「アクティブ・スニーカー」の商品も、デザインによってはこのオフ・カテゴリーでも展開できる。 |
||||||||||||