今月の記事・ピックアップ 2018・3
 HOME > フットウエアプレス >  特集 元気に提案! 「FUN+WALK」 取り組み事例
特集 元気に提案! 「FUN+WALK」

取り組み事例

 スケッチャーズ レイクタウンKAZE店(埼玉)

軽く、履きやすく、おしゃれで値ごろ感で快走「スケッチャーズ」




イオンレイクタウンある「スケッチャーズ」は、オープン2年目になるスケッチャーズのコンセプトストアだ。このSCには、アウトレットにも「スケッチャーズ」店があり、2店舗体制で臨む。両店とも非常に好調で、KAZE店は売上げ昨年対比130%という数字を叩き出している。
 

売れ行き絶好調、昨対130%を叩き出す

まず、店長の声から聞いてみよう。
「ファンには40〜50代のミセスが多く、流行のダッドシューズで若い人たちも取り込めています。通勤用にも軽快で歓迎されていて、口コミで広まっている感じですね。軽量でロープライス、履きやすいところが受けています」(金子潤一店長)。
 履きやすさのポイントは、インソールにある。低反発インソールと高反発インソールを使い分けていて、低反発は土踏まずのサポートを重視。軽く、フィット性が高い。
高反発は衝撃吸収性が高く、腰や膝にトラブルを抱える人に向く。履き比べて、好きな方を選んでもらう。価格帯は6900〜8900円と手ごろ。ニットアッパーでシームレスな靴が多いので足当たりがいいことも、歓迎される要因に。

差別化のためにクロージングの接客を強化

 コンセプトストアは、スケッチャーズジャパンの運営とジーフットの運営に分かれ、ジーフットはイオンモール内の11店舗を展開する。このほかにグリーンボックスやアスビー業態の中にも入っており、グリーンボックス八千代緑ケ丘店に導入したところ、当初計画の800%という驚異的数字になったという。今まで黒や茶のウォーキングを履いていたミドル〜シニア女性が、こぞってスケッチャーズを求めた格好だ。カラフルかつおしゃれで、価格帯も良いのが人気の要因。
 接客では他のグローバルブランドとの差別化に注力する。これはレイクタウンアウトレット店でも同様だ。
 「オープニングのときから、9人のスタッフに徹底的な接客教育をしています。クロージングで、『新作でなかなか手に入らないタイプですよ』『旅行にぜひ履いていってくださいね』などと一言添えて、印象に残るように心がける。販売スタッフにお客さまがついていて、どんどんお友達を紹介してくだいます」
 スケッチャーズジャパンではTVCMも多く流し、アピールを続けていく計画。いま、ダッドシューズへの注目が高く、客層の拡大が期待される。スケッチャーズの扱い店は多いが「この店は品ぞろえが豊富で楽しい」と喜ぶ客が多いことも、金子店長の励みになっている。
 ジーフットでは3月より「足元自由化宣言」というキャンペーンを実施する。先年の「ファン+ウォークプロジェクト」の流れ沿ったもので、軽く、履きやすい靴を幅広く提案していく。


 伊勢丹 新宿店メンズ館

通勤をスタイル別に分けマッチする靴を幅広く編集


紳士靴売場ではカジュアルスタイルに合うもの、ジャケットスタイルに合うもの、スーツスタイルに合うものなど、スタイル別にスニーカーやドレスシューズを見やすく、テイスト別に編集してレイアウトしている。歩きやすい靴へのニーズは一段と高まっている。

「仕事中もカジュアルスタイルでよい、という意識が広がっているようです。スニーカーに限らず、歩きやすい靴を探している人は増えています。スポーツ庁の『FUN+WALK PROJECT』がよいきっかけになったのでは」(紳士靴商品担当・横田重人さん)。
 

黒のレザースニーカーと高機能ビジネス

職場でもカジュアルOKといっても、取り引き先を訪れるケースなどもあるので、おのずと服装と靴は変わってくる。
 靴で好評なのは、シンプルな黒のレザースニーカーとスニーカー的な機能性を持つビジネスシューズだ。
 前者で人気なのが「エコー」「リーガル」「コールハーン」「パントフォラドーロ」など、後者では「ランウォーク」がよい。
「エコー」はデザインが豊富なこと、「リーガル」はビジネスシューズで「リーガル」をはいていた人がレザースニーカーでも同じブランド求めることが多い。「コールハーン」は洗練されたデザイン性と機能性、「パントフォラドーロ」はすっきりしたデザイン性が受け手。
ビジネスの「ランウォーク」は、「カジュアル化はわかっているが、スニーカーには抵抗がある」というビジネスマンが求める。一番人気がゴアテックス使いの完全防水のストレートチップだ。



カジュアルデー用に靴を探す40‐50代

最近増えているのが、特定の日を「カジュアルデー」としている会社だ。カジュアルなスタイルに合った靴探しに訪れる40代、50代のビジネスマンは多い。
  購入の基準は「はきやすさ」と防水などの「機能性」。これに加えて最近は「クオリティ」が求められるようになった。「ランウォーク」でいえば、上質な革使いのものが人気だ。
最近は『FUN+WALK PROJECT』でも、スニーカーだけでなく、はきやすさを打ち出したビジネスシューズも加わり、選択幅が広がってきている。メーカーからのデザイン提案も増えているため、選びやすくなっているという。
「シューズ単体ではなく、トータルのスタイリング提案として、スニーカーだけではなく、はき心地のよいビジネスシューズも合わせて、幅広くなっているビジネススタイルの最適なご提案をできればと考えています」(横田さん)。
 『FUN+WALK PROJECT』は、スニーカーに端を発し、放射線状に延びていきそうな気配を見せている。