今月の記事・ピックアップ 2020・4
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小田急百貨店 新宿店本館 紳士靴売場

変化するビジネススタイルに合わせ、ビジカジプッシュ

スポーツ機能搭載のビジネスシューズ

「小田急百貨店新宿店」の紳士靴売場は本館と「ハルク」館とに分かれており、本館ではビジネス、ビジカジスタイルの革靴をメインに品ぞろえしている。この時期は毎年、新社会人やビジネスの買い替えなどで盛り上がるが、新型コロナ肺炎の影響で、客足は厳しいという。
「この状況でも、新しいビジネスニーズを探りながら、小田急らしさを打ち出せるよう、次の段階の準備をしています」と斎藤綾子アシスタントバイヤーは前向きに話す。
店頭VPで目玉にしているのが、「マドラス」と「ミズノ」がコラボレートした「マドラスウォーク ミズノ セレクト」。本格的な靴づくりと、スポーツシーンで培ったテクノロジーを融合した靴は、ソール部にクッション性と安定性を両立した「ミズノウエーブ」を採用し、“横ブレ”しにくく歩きやすさを追求している。

チノパンに合わすレザースニーカー

 30、40代の若手ビジネスマン向けには、アシックスの「ランウォーク」を、「FUN+WALK」商品として提案している。プレーンなアイテムだけでなく、スニーカーのような白ソールのタイプもそろえている。ドレスダウンしたスタイルに合わせやすく、春らしい明るい印象。
「これまで扱っていた『ペダラ』よりも、若い客層を狙っています。積極的に広告を打っており、認知度向上を期待しています」と斎藤さん。
 最近ではインポートブランドにも力を入れる。イタリアの「パントフォラドーロ」は、パンチングレザーを使ったさわやかな質感がポイント。チノパンなどに合わせられる、カジュアルダウンしたビジネススタイルに勧めている。
また国産ドライビングシューズの「ネグローニ」も根強い人気。他にないカラー使いが華やかで、スーツにもジーンズにも合わせやすい靴だ。
「ビジネスシーンでは、従来のかっちりしたスタイリングは、今後は減少すると思います。この機会に在宅ワークも増えることが予想され、通勤≠フ考え方や履く靴も変わりそうです。そんな中でも男性に履きたいと思ってもらえるものをどう提案するか、売場でもさらに考えていく必要があると思っています」と斎藤さんは話す。





シューマート 研究学園店(茨城・つくば市)

新レディスは「美楽」、メンズはスニーカーで


パンプス初心者に向け30日間返品保証

シューマートでは、この春から全社をあげて「美楽パンプス」の打ち出しを行っている。研究学園店のレディス売場では、わかりやすい大きなPOPや統一デザインの靴箱、無料の中敷きを提供するなどパンプス初心者向け≠フコーナー演出を実施。結果的には「FUN+WALK」提案につながっている。
「最近では『#kutoo』問題などで、パンプスは悪いものというイメージがつきがち。ただ社会に出る時に必要なファーストパンプスは、ぜひ足に合った1足を選んでほしいという思いでこのプロジェクトを立ち上げました。パンプスは履いて歩かないと良さが分からないので、『30日間返品保証』も付けています。3月上旬から徐々にフレッシャーズの方を中心に動きが出ています」横山俊二店長。
商品はモールド底や足首ストラップなど、履きやすいデザインを提案している。また、明るい統一デザインの靴箱も作って買う楽しさ≠煢縁oしている。
「美楽パンプス」の中の「プレタ」は、ストレッチ性のある人工皮革を使い、インソールには低反発素材を敷いている。ヒールも3センチ前後の低めのタイプをそろえている。



40〜50代のビジネスマンにレザースニーカー人気

メンズではこの春からメイド・イン・イタリーの「ボエモス」を導入した。シンプルなレザーのアッパーに、少しボリューム感のあるソールがポイント。オールブラックのタイプは、ビジネス向けにも買われている。「子供の手が離れはじめ、自分のために良いものを買いたいと考える40、50代にアピールしていきたいブランドです。価値観もあるので、ブランドの背景も伝えながら大切に売っていきたい」。
「FUN+WALK」向けの靴では定番となったアシックス商事の「テクシーリュクス」は、メンズ売場の中では最も大きくコーナーを取っている。
「PR効果から認知度も上がっており、ここから都内に通勤する男性であれば、1足は持っているのではという実感があります。スニーカーのような履き心地≠ニいうフレーズが、若い世代にも刺さっていると思います」と横山店長は話す。