今月の記事・ピックアップ 2020・5
 HOME > フットウエアプレス > 好調企業 キャロットカンパニー(バッグ製造・卸) 
好調企業 キャロットカンパニー(バッグ製造・卸)

「アネロ」を軸に卸で売上げを伸ばす。海外でのFC店舗は100店超に


5000円のリュックが多くの女性に支持される

昨年11月に大阪・梅田にオープンしたSC「リンクス梅田」内に、バッグの製造・卸キャロットカンパニーの「アネロ(anello)」が、80坪の広さでオープンした。大阪・心斎橋店、東京・原宿店に次いで3店舗目の直営店になる。
ブランドの立ち上げは2005年で、ユニセックスな「アネロ」だけでなく、レディスの「レガートラルゴ(legato largo))」「アネロ グランデ(アネロ grande)」などのブランドがある。製品のほとんどはアパレル小売店やバッグ専門店への卸が中心であり、国内の直営店を立ち上げたのはつい最近のことである。
誰もが目にしたことのある、開口部が大きく広がる「口金リュック」は14年にデビューした「アネロ」の代表アイテム。11年の東日本大震災後あたりから、両手が空くリュックが関東から全国へと波及した。だが当時はスポーツブランドやブランドバッグのような、高価なものが多かったリュックマーケットに、5000円前後と値ごろ感があり、女性にとっても背負いやすい「アネロ」のリュックが一気に人気となったともいえる。
また、同時にアジア圏にも人気が飛び火し、台湾の有名インフルエンサーが紹介したことでブレイクした。現在ではタイやフィリピン、ベトナムなどアジアを中心とした海外に、FC店舗が100店以上にまで増えている。


仕事用で買われる「かるいかばん」

3号店の「リンクス梅田店」は売場面積80坪と大型店舗で、横長にレイアウトされた店舗は、右手はユニセックス系とメンズ、中央がレジと限定品、左手がレディスに売場構成されている。特にカラーバリエーションの展開では突出しており、他の店舗ではここまでの展開は見られない。また「梅田店限定」のレアなカラーリングもそろえている。
「ブランドアイコンである『アネロ』の口金リュックの全シリーズや、春夏の最新作までありますが、注目していただきたいのはレディスの『レガートラルゴ』です。この売場では売上げの4割がこのブランドで占めています。
なかでも『かるいかばん』というストレートなブランド名にしたシリーズが人気で、実際に持っていただくと、びっくりするほど軽いのが特徴です。素材そのものから軽量化を図り、“りんご1個分”という伝わりやすいPOPも作りました。カラー展開は9色なのも選ぶ楽しさがあります。またTVドラマでも使用され、それを見て若い女性が仕事用やお出かけ用として買われます」(浦川太郎店長)。
この「かるいかばん」シリーズは、リックでも4500円、ショルダーは3900円と値ごろなのも魅力。

マーケティングの場に直営店を活用する

最近はレディスだけでなくメンズも充実させている。防水加工を施したリュックやパソコン対応、カラーコンビにしたアウトドア風デザインもそろう。これまでの「口金リュック」一辺倒のイメージから、少しずつ脱却していきたいという狙いも垣間見える。店頭の大きなビジュアルパネルやスッキリさせた店頭など、ブランドイメージを高めるための施策に余念がない。
さらに店舗内装には、使用済みコーヒー豆などを材料とした“リサイクル可能な素材”を採用し、サステナビリティを意識したミニマルで、居心地の良い空間を作り上げている。
同社代表取締役社長の吉田剛さんは、今後のキャロットカンパニーの方向性を次のように話す。
「直営店舗は現在、心斎橋、原宿、梅田の3店舗ですが、むやみに店舗拡大をするのではなく、卸の方に向けての情報発信の場としての機能で考えています。新ブランドや今のキャロットカンパニーの世界観を表現するには、このくらいの広さが必要だと思いました。
今後は、トレンドを追いかけることばかりではなく、よりエンドユーザーに近い目線で、お客さまが何を求めているか≠もっとリサーチし、マーケティングに生かすことに力を入れていきたい」とのことだ。

◆「アネロ リンクス梅田店」
 大阪市北区大深町1-1ヨドバシ梅田タワー2F 
TEL:06−6147−7278

 (株)キャロットカンパニー
代表者:吉田剛
資本金:1000万円
売上高:110億6900万円(2018年6月期単体)
本 社:大阪市中央区南船場3-5-11
    TEL:06−6253−3720