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コンフォートで生きる

健康靴のプティメゾン(千葉・八千代市)<br>

コンフォートシューズとともに、着圧ソックスもお勧め

帽子やバッグも置く、私鉄駅前の小売店

 「健康靴のプティメゾン」は、千葉・八千代市の京成線八千代台駅前にある路面店である。オープンは1999年11月で、今年で21年目を迎えた。化粧品や帽子、靴下、バッグ、ステッキなどもそろえており、ミドルからシニアの女性たちがワンストップで買い物を楽しめるように工夫されている。
 代表の古谷瞳さんは以前、化粧品会社に勤務していた。靴が大好きで、気に入った靴は色違いで2足買うこともよくあり、服、靴、バッグのコーディネイトにも気を配っていたという。

 「靴は形から選んでいて、ポインテッドトウのヒールパンプスなどもよく履きました。でも、最初の足入れがよくても履いているうちに痛くなる。それはなぜなのだろうと思い、そこから足の勉強を始めたのです。まずはフットケアからと、東京にある学校に通い、コンフォートシューズの存在を知りました」(古谷瞳さん)。
 学校では靴や足のことも学んだ。後に化粧品会社を退職、「フォルムの美しさだけではなく、健康も重視した靴を販売したい」と、地元八千代台にショップを開いた。フットケアのスペースも設置したのは、勉強してきたこともあったが「いろいろな方の足を診たい」と思ったからだ。

靴ヒモをしっかりと結ぶことから提唱

 八千代台駅の近くには大きな花見川団地、高津団地があり、ここから来店するお客も多い。顧客の中心は60〜80代だが、年に数回4万円前後のドイツの健康靴を購入する経済的余裕のある人が少なくない。
靴は「フィンコンフォート」「セムラー」などドイツ系ブランドのほか、「コンフォルマ」「アサヒメディカルウォーク」など国産ブランドもある。価格はドイツブランドで4〜3万円台、日本ブランドで1〜3万円台。一方でバッグ3000〜1万5000円、帽子2900〜5500円と価格を抑え、「靴を買ったのでついでにバッグも」と思わせる価格に抑えている。ハンドタオル「アーンジョー」は日本製で、ふかふかした「シェニール織り」のちょっと珍しい一品。さりげなく「ここでしか買えない」ものを置いているところも品ぞろえのうまさであろう。
 接客のポイントは「お話をよく伺い、足をよく見ること」。外反母趾はもちろん、気づかないうちに偏平足になってしまっている人もいる。
「合わない靴を履いていたために、自分の足を変形させてしまった方が実に多いことがわかります。ヒモ靴も、履くたびにヒモを締め直さず、そのままで脱ぎ履きしている方も多いです。お店の方がひと言『靴ヒモはきちんと結んでくださいね』とアドバイスするだけで、ずいぶん違うのではないでしょうか」。




圧着ソックス販売で足の障害を予防する

プティメゾンにはもう一つの接客ポイントがある。店内にはメリノウールで編み上げたカラフルな着圧ソックス「ソックウエル」や、三本指、五本指でテーピング理論に基づく「カサハラ式」ストッキングと靴下などが並んでいる。
圧のかかった靴下をはくと安定感が増し、外反拇趾、扁平足の予防にもなる。着圧ソックスは静脈瘤やむくみの予防のために履かれるが、同時に疲れもとることができ、足底筋膜炎専用靴下もある。古谷さんは必ずソックスを靴と一緒にお勧めすることにしている。
今、古谷さんはさまざまなことを発信したいと考えている。その一つが、インソールの重要性だ。最近、ジムなどでインソール(足底板)を作っている所もあり、多くがその人の足なりに製作している所もあるが、外反母趾、扁平足などのトラブルの改善に必ずしもなっていない。それに、どんな靴にでも合うというわけにもいかない。そんな知識もSNSで発信していきたいと話す。
終息の兆しの見えないコロナ騒動。やがてそれが収まったら、ストレスをためてしまった顧客たちのためにイベントも企画していくつもりである。

千葉県八千代市八千代台西1−7−2 山アビル1階
TEL:047−482−7937