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特集 リラックスして装うソフトパンプス

 銀座ワシントン 銀座本店

シチュエーションに応じた機能の付加された靴が人気


人気はスニーカーからパンプスに戻っている

 「銀座ワシントン 銀座本店」はアクセスの良さで、広範囲のエリアからお客を集めている。東京に来たときに訪れる地方客も多い。
「GoToトラベルでたまたま買われる、という方は少ないですが、他にはないLとかSといったサイズの靴があるので、それが目当てで遠方から来店される方もいらっしゃいますね」と話すのは店次長・シューフィッターの森田昭彦さん。
最近の状況については、「一時のスニーカー人気の揺り戻しで、パンプスにお客さまが戻ってきています」という。
 同店では基本は革靴を推しており、売れ筋のボリュームゾーンは1万3000〜1万7000円のラインになる。売れるパンプスの傾向としては、機能のあるものはけん引力が大きい、ということ。顧客がパンプスを履くシチュエーションに応じて、軽い、ソフト感がある、クッション性が優れているなど、なんらかの付加機能があるものが強いようだ。

新社会人に人気のピッグスキンのパンプス

「人気のオリジナルパンプスには、すべて低反発クッションが入れてあります。機能では撥水性のあるレイン対応のもの、あたりのソフトな素材使いのモノの人気が高いです」。
オリジナルパンプスには足指のまわりをやさしく包み込むような、きめの細かいウレタン素材も使っている。試し履きで足入れをしたときに、心地よい感触を体感できるものが人気だ。パンプスは足入れした瞬間に、購入を決めるケースもあるという。
 ソフト感という点では、若年層を中心にピッグスキンを使ったモノの人気が高い。
「スニーカー世代がその履き心地に慣れてしまっている。“就職だからヒールを履こうか”というときに、旧来のパンプスは履けないということになるんです。社会人になるのでそれなりの靴を履かないといけないが、なるべく足当たりがソフトで履き心地のいいモノをとなる。ピッグスキンのソフトパンプスは、そういった方に人気です」。



 ヒルズアヴェニュー 銀座店

足にやさしいウェーブソールの履き心地が人気


顧客の声から生まれたヒール高3pの軽量靴

 銀座店は、PRAIAの運営する「ヒルズアヴェニュー」ブランドショップの旗艦店にあたる。2017年のオープンで、1階と2階のおよそ77坪(255u)をショップスペースとする。
 ウェーブソールはヒール高が5・5pだが、「もう少し低めのものを」という顧客の声によって「ウェーブソールリップル」が生まれた。ヒール高が約3pと低く、ソールはパイロン素材でいっそう軽くなった。中敷きには高反発クッションを、ライナーにはウレタン素材を使っていて足あたりがいい。履き口にはゴムを入れてフィット感を増している。人気なのはバレエタイプで、秋冬はソックスやタイツと合わせて、春夏は素足でと一年中気軽に履くことができる。


本革と合皮の2タイプで顧客のニーズに応える

 「ウェーブソールリップル」商品の代表として、本革使用の「エマ」(1万5700円)と、合皮使用の「サラ」(1万2700円)がある。本革の「エマ」ではラムやゴート、ピッグなどのソフトな革をセレクトし、足あたりよく仕上げている。「サラ」は「お手入れが簡単で少し雨が降っていても履きたい」という顧客の声に応える形でできたもの。
ウェーブソールリップルはややトウがとがり気味で足がすっきり見えるのも、特徴の一つだ。カラーバリエーションも豊富で、約30色をそろえる。最近はシルバーやグリッターなど、メタリックで光るものが人気だという。
 「銀座店のお客さまは40〜50代が中心ですが、20代や80代の方もいて本当に幅広いです。色違いで2〜3足お求めになる方も珍しくありません。中国など外国のお客さまには日本製であることが歓迎され、お土産にと数足買われる方もいます。現在はコロナの影響でインバウンドのお客さまは減っていますが、ウイチャットでのご注文もたくさんあります」(PRAIA プレス 甲坂亜耶さん)。
東京都中央区銀座2―3―1
TEL:03―6264―4411