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特集「サステナブル」で前進!

    

 繁栄皮革工業所  国内タンナー唯一のLWG認証企業

世界の有名ブランド、タンナー、薬剤メーカーで構成される団体LWG(レザー・ワーキング・グループ)。消費者に安心・安全な革を提供することや、地球環境を保護することなどを目的に設立された団体で、環境についての啓蒙活動も行っている。世界的に有名なブランドが加盟しており、使う革はLWG認証を取得しているタンナーから供給を受けるとされている。
 日本のタンナーでは唯一、繁栄皮革工業所(兵庫・たつの市)がLWG認証を取得している。「製品と併せて工場の環境についても、サステナブルな取り組みでなければ生き残れないと考え、LWGの認証を受けました。最近のエコに対する関心の高まりは大きく、先に開催されたファッションワールドでは、300を超す出展ブースのなかで、当社の集客が最も多かった。ECも含め、いまは環境や社会に対する話題性を欲しがっていると感じました」(中嶋正樹副社長)。




 栃木レザー  タンニンなめしレザーが世界的ブランドに成長

栃木レザー(栃木市)の名前は、世界的に有名なレザーブランドとなっている。
創設は1937年と古く、製品にはすべて「赤いタグ」をつけていることで知られている。
国内のタンナーとして、製品がブランド化されている希少な例だ。
 栃木レザーの製品は、一切クロムを使っていない。
ブラジルから輸入したミモザのタンニンを使い、ビット槽につけて2ヵ月から半年かけてなめされる。
時間をかけて自然に乾燥させていることも、特色のひとつだ。排水もバクテリアを利用して川に流せるまでに浄化し、
汚泥は肥料として販売している。
 20年2月、JR栃木駅前に40坪ほどのアンテナショップがオープンした。
レザー供給先のメーカーが作っている製品を集めたショップで、「モルフォ」「いたがき」のバッグや「リーガル」
「スコッチグレイン」のシューズなどが並ぶ。商品だけではなく、大きな木の机の両側に並ぶ椅子も、栃木レザーが張られている。