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 コンフォートと生きる 丸靴店(千葉・習志野市)

カウンセリング、フットケア、靴の販売を1ヵ所で提供


一般ユーザー向け販売と業者向けの用品販売

 千葉・津田沼市の新京成線「京成津田沼」駅より徒歩1分。駅直結の「サンロード津田沼ビル」1階という好立地にあるのが、創業1963年のドイツ靴&ドイツ式フットケアを売りにした「丸靴店」だ。
提供しているサービスは2本。一般ユーザー向けにドイツのコンフォートシューズを販売する「マル靴店 フットケアサービス」と、業者向けにドイツ式フットケアやフットプリンターの講座、フットケア用品の販売などを行う「マル・フットケアプロジェクト」である。
 靴の販売は?フットプリントによる足と靴の相談?インソール(中敷き)の調整・作成?ドイツ式フットケア(要予約)≠ネどを必要に応じて組み合わせながら行っている。店内にはドイツ式フットケア専用のカウンセリングルームも備え、カウンセリング、フットケア、靴の販売と「足・靴・歩行」全般にわたって顧客に専門的なサービスを提供している。ここを訪れたドイツのフットケア講師からも「ここはちょっとした靴のセンターだ」と褒められたこともあったという。



ドイツの靴から勉強し技術・知識を習得

 ドイツ靴を扱うことになったきっかけは、20年以上前のことだ。
「外反母趾、膝関節症など足のトラブルで悩む人が増えていた時期で、当店も足と靴の相談、ドイツ式フットケア、フスフレーゲを始めました。売れるかどうかは別として、まずドイツの靴を勉強しよう、という考えに立ちました」(高橋芳明さん)。高橋さんはコンフォートシューズカウンセラーで、足と靴の相談・オーソペディを担当している。
 本格的に売るためには、足や靴自体の知識はもちろん、カスタマイズや修理をするための技術の取得も必要だった。このため高橋さんは浅草や大塚にあったドイツ靴の代理店や学校に足を運んだ。
「90年代はドイツの先生が来て教えてくれるなど、勉学の環境は恵まれていました。足は部位としても骨が一番多いので、解剖学上のことも学ばなければなりません。どこの骨に問題あって、何が起きるのかが頭に入ってないと調整できません」。
 

既製品を履いてもらい調整は1ヵ月以上履いた後

「丸靴店」が常時扱う靴のメーカーは3〜4社。なかでも推しているのが「フィンコンフォート」だ。医療的な考え方でできていること、日本人向けの甲高・幅広な木型の靴があること、種類が豊富なこと、さらに中敷きが取り外せることがその理由だ。一人ひとりの足に合わせたコンフォートシューズを提供するうえで、中敷きをオリジナルに変えられる点は大きい。
「基本的にコンフォートシューズとして靴自体がかなり完成されているので、そのまま履いていただくことを優先しています。調整に関しては履き始めて1ヵ月〜3ヵ月くらい後の点検時に、ご本人の申告によってどうするかを決めます。最初から調整を入れてしまうと、後で痛みが出たときに、靴なのか、履き方なのか、調整なのか、問題がわかりづらくなってしまうのです」。
 調整には「足裏に負荷をかける矯正」や「痛みの軽減」などの種類があるが、同店では一調整につき3000円と手ごろな値段で対応している。顧客の平均販売単価は4万円。利用客は女性が8〜9割と圧倒的に多い。
 コロナ禍の影響でしばらく休止していた顧客サービスの「歩き方教室」も、近く再開の予定だ。

▽千葉県習志野市津田沼5−12−12
TEL:047−451−2647.