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バッグ企業 アンバイ

本社を兵庫・三田市郊外に移転。併設ショップでアウトドア展開

市郊外の記念館をショップに転換

兵庫・三田市は大阪のベッドタウンとして知られるが、郊外には豊かな自然が広がり、アウトドアレジャーも盛んだ。JR「新三田駅」から車で10分ほどの青野ダム・千丈寺湖がある。その湖畔にたたずむ「青野ダム記念館」が、4月26日に「UNBY GENERAL GOODS STORE(アンバイ ジェネラル グッズ ストア)三田店」に生まれ変わった。

バッグ企画卸のアンバイが開発したショップの広さは約150坪あまりで、ショップには同社が初めて展開する飲食店「アンバイ ボウルスタンド」も併設されている。テラスから一望できる湖の絶景が、ここの大きな魅力となっている。

記念館は80年代後半に建てられ、地域の歴史的資料を展示してきた。しかし、利用者の減少で昨年6月に閉館し、市が施設を再活用する事業者を公募していた。
「社長の冨士松大智が長い間、大阪や兵庫県の郊外で物件を探していましたが、この建物に出会って『ここだ!』と直感したようです。もともとスタッフは皆アウトドアが好きですし、ここなら販売にとどまらず、実際にキャンプやアクティビティを楽しめるリアルな場?があるということが、決め手になったと思います」と話すのは、店長の小林悠基さん。

屋外のフィールドでアクティビティ提案

店舗の高い天井のロビーは前面がガラス張りで、景観のなかでショッピングを楽しむことができる。オリジナルバッグブランドの「AS2OV(アッソブ)」をはじめ、代理店ブランドの「MINIMAL WORKS(ミニマルワークス)」や「VERNE(ベルン)」、テントなどのキャンプ用品、調理器具、たき火のサイドテーブルなど本格的なアイテムをそろえた。

ほかにも機能的で普段使いもできるアパレルやライフスタイル雑貨が豊富で、ファミリーやカップルで来店しても楽しめる。オープン後は地元の方がコーヒーを飲みに来るなど、憩いの場にもなっている。

「6月からは店舗の2階に本社事務所も移転して、本社スタッフも三田市に移住する予定です。夏からはダム湖でサップ(スタンドアップ・パドルボード)教室もスタートし、電動自転車の試乗会など体験型のアクティビティの提案も強化していきます。私自身もウッドデッキでテントサウナを張って、皆さんが体験できる企画も考えています」と小林さんは笑顔で話す。

コロナで密を避けるアウトドアやキャンプが盛り上がっているが、本社も郊外へと移転する動きも現れてきた。業界にも影響を与えそうな、UNBYの新しいチャレンジである。