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売り場レポート

キーンガラージ 原宿 創業モデル「ニューポート」は今もキャンパーに人気

キャンプと在宅ワーク兼用の「ユニーク スニーク スライド」

 「キーン」の直営店「ガラージ」は国内に6店舗、アウトレットが4店舗、百貨店とポップアップが各1店舗あり、原宿店が第一号店となる。「天井のないところがすべてアウトドア」という考え方のため、タウンから本格アウトドアまで幅広い品ぞろえをしている。
 キーンの創業モデルは、つま先を守る機能を備えたサンダル「ニューポート」で、2003年の発売以来、今もキャンパーたちを中心に大変な人気だ。アウトソール機能がしっかりしているため、荷重を受け止めることができて歩きやすい。スタート時は革製だったが、後に水辺でも心置きなくはけるポリエステル製の「ニューポートH2」も開発された。今季はレディスで5pヒールのモデルも出ている。
 「オープンエア・スニーカー『ユニーク』がヒットし、キーンを代表するモデルとなりましたが、ここからかかとのない『ユニーク スニーク スライド』が登場しています。キャンプに行くとテントに出入りするのにかかとがないサンダルタイプが便利だからです。在宅ワークでちょっと買い物にでかける際にも重宝します」(キーン ガラージ 原宿マネージャー兼スーパーバイザー 成尾顕士さん)。
 一方、「ジャスパー」はハイキングに適したモデルだ。インソールが厚く、足を包み込む感覚が心地よい。レザーなので足になじみやすく疲れないと、ファンになる人も多い。左右色の異なるバイカラーもあり、デザイン的にも特徴がある。

アウトドアブランドとして環境負荷を低減した製品づくり

 「キーンガラージ 原宿」は、原宿キャットストリートにある15坪の路面店である。客層はキッズからファミリー層、シニアまでと幅広い。コロナ禍でも人気は衰えず、1日で80足以上が売れ、週末には入店規制により入店待ちの列ができるほどだ。
またキーンは環境への関心が高いブランドで、革製品の95%以上にLWG(レザーワーキンググループ)の革を使用しているほか、プラスチックPETの採用など、環境負荷を低減する製品づくりを実践しており、売上げの一部を各NPOに寄付する活動なども行っている。日本では西表島の固有種であるイリオモテヤマネコをモチーフにしたモデルを出している。そんなところも、人気の秘密かもしれない。
 「店内の内装も環境保護を意識し、廃材も使用しています。これはアメリカ本社も同じ。次世代の子供たちが楽しめる世の中を残したいという意識が、店づくりとモノづくりのバックボーンになっています」。
 
東京都渋谷区神宮前6−14−2
TEL:03・5466・7350


アルペンアウトドアーズ 港北ノースポートモール店

キーンの「ヨギアーツ」はキャンプ用シューズの定番

 横浜市営地下鉄「センター北」駅に隣接する大型商業施設「港北ノースポール」地下1階に、850坪という大規模な店舗を構える。3月19日オープンの新店で、キャンプ用品中心に品ぞろえをしている。
 「コロナ禍のため、アウトドアニーズが高くなっているのが感じられます。お客さまにはファミリー層が多く、キャンプを始められる初心者の方も少なくありません。キャンプ用品が中心なので、シューズやバッグも軽めのものが多くなっています」(岩佐志保 店長代理)。
 ディスプレイは「ザ ノースフェイス」「コロンビア」などブランド別だが、「バッグ&シューズ」コーナーも設けられている。シューズでは「キーン」「ホカオネオネ」「オン」などが人気になっている。
 キャンプシーンでのシューズの定番となった「キーン」では、スリッポンタイプの「ヨギアーツ」が売れている。「テントに出入りするときにかかとがあっては面倒だけれど、歩きやすくないと」という双方のニーズを叶えるものだ。
「オン クラウドベンチャー」はトレイルラン用のシューズで、ランニングも可能。アウトソールのグリップ力が高く、濡れた地面にも対応できる。「ザ ノースフェイス シャトルレース」は防水加工が施されており、トウが削れないように丈夫に作られている。

バッグはサコッシュやウエストポーチが活躍

 リュック、バッグにも大型のものは少なく、タウンにも兼用できるものが多い。キャンプには車を使うのが一般的なため、大型リュックはあまり必要ないわけだ。]パックという新素材を採用した「ワイルドシングス」のサコッシュには、カラビナをつけられるようになっている。
「F/CE」のトラベルケースはたくさんのポケットがあって機能的だ。「ケルティ」のウエストポーチや巾着型バッグはカラーバリエーションも豊富で、コーデュラという丈夫な生地が使用されている。
 「アウトドアブランドはキャンプだけでなく、日常の生活シーンで定着しつつあります。長く使える丈夫な素材が採用され、サスティナブルに配慮しているものも多く、その点でも評価が高いです」
ライフスタイルのワンシーンとなった感のあるキャンプシーン。キャンプ用グッズは確実に日常生活の中に浸透してきている。

神奈川県横浜市都筑区中川中央1−25―1
TEL:045・911・1090
https://alpen-group.jp/outdoors/overview/kohoku
https://www.instagram.com/alpen.outdoors.kohoku