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特集 エコ&サステナブルの動き

特集 エコ&サステナブルの動き シュープラザ 立川フロム中武店


環境・社会・文化の面からSDGSに取り組む

サステナブル推進委員会を社内に設置

シュープラザ立川フロム中武店に限らず、東京靴流通センターも含め、チヨダは全社・全店でSDGSに取り組んでいる。その内容は3つに別れており、エコ志向の商品を企画・販売する環境支援活動≠フほか、高校生ダンス部選手権を応援するなどの文化・スポーツ支援活動=A社会福祉法人への靴の寄付など社会貢献活動≠ノまでわたっている。
自然災害に対して支援をするなど、企業の社会的責任としての活動は、以前から取り組んでいた。この活動が企業の業績に左右されることなく、確固たる企業姿勢となったのは、自社の店舗も多数被災しながらも、被災地に靴を提供した東日本大震災からで、恒常的に取り組むようになった。
2015年に国連によって「持続可能な開発目標」が採決されると、会社の社会貢献をSDGSに沿った形で考えるようになり、17年に社内にCSR室を新設し、その後、サステナブル推進委員会に変えて、SDGSを推し進めている。

PBとスニーカーでエコ由来の商品を提案

チヨダが進めている、店頭でできるサステナブルな取り組みにはいくつかある。
エコロジーにつながるPB商品の企画・販売がそのひとつ。「セダークレスト」のレディス商品をはじめ、サンダルやスリッポンのライニングやソールに再生素材を使った商品を開発・販売している。
また、「セダークレスト オーガニック」のネームで、アッパーにLWG(レザーワーキンググループ)認証工場の植物タンニンなどの天然素材を使い、アウトソールにリサイクルチップをミックスしたレースアップとスリッポンを、レディスとメンズで展開している。
こうしたエコ商品の提案やPOP、靴箱によるサステナブルなアピールに対し、消費者の反応はまだ薄く、接客を通してわかりやすく説明する必要があるという。
「SDGSやサステナブルに関心のあるお客様は説明することで、エコな商品に付加価値を感じていただけます。」(古河修平店長)。

履かない靴の回収や紙の買い物袋を利用

店頭ではこの他にもサステナブルな取り組みをしている。
プラスチックの買い物袋の利用を減らす目的で、買い物袋を紙袋やバイオマス配合のものに替え、一枚5円で用意している。シュープラザ立川フロム中武店では、マイバッグを用意している人が5割程、残りの半数が紙やバイオマスの袋を求めるという。
2014年から関東地区の店舗で行っているのが「靴の下取り」。履かなくなった靴を商品券と交換するもので、当初は販促キャンペーンや来店促進を目的としていたが、現状では一部地域で回収した靴を焼却して熱エネルギーで電力を作るサーマルリサイクルの取り組みを行っている。2020年12月現在で累計1800万足を超す靴を回収しており、焼却による回収電力量は、1日479世帯分になるという。 
チヨダでは、今後も地域に密着した形で広くSDGSに取り組む考えだ。


東京都立川市曙町2-11-2 フロム中武2F
TEL:042-548-4120