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Spring&Summer2023 Material リネアペッレレポート

レッドをトレンドカラーに繊細で美しい素材が増える

通常のパビリオン数に戻り、31ヵ国960社が出展

 2023年春夏素材見本市・第99回「リネアペッレ」は、2月22日から3日間、伊ミラノ・ローフィエラで開催された。
 出展社は31ヵ国960社で、2021年9月に比べると30%増加、パビリオンもコロナ前と同じ6パビリオンとなった。ブースも通常に戻ったが、以前よりもコンパクトでシンプルな所が多く、出展社もサステナブル関連が増えるなど、演出や内容に変化が見られた。
 来場者数は1万3000人を超えた。イタリア国外からでは、フランス、スペイン、イギリス、トルコ、ドイツ、ポルトガル、アメリカからの来場者が目立った。一方、前回同様アジア諸国からの来場はほとんどなかった。
 同見本市のジャンニ・ロッシ会長は「リネアペッレは情報レベルが高く、最高の品質とサービスを提供する場であり、ファッション&ラグジュアリー企業に求められる見本市であることを認識した」と語っている。

ファッション追求と並行しサステナブル機運高まる

 今回の見本市は、多くの企業が何らかの形でサステナブルに対する取り組みを表明しており、むしろサステナブルが当たり前というマインドになっている。
 この時期に話題になっていたのは、ロシアとウクライナの問題。イタリアでは、電気やガスなどエネルギー価格の上昇による固定費の負担が増え、コロナ禍による売上げ減少に追い打ちをかけるような状況に頭を抱えている企業も多かった。
 20年以上も前からプロモーション活動を続けている植物タンニンなめし革協会は、2日目にトークイベントを行い、活動状況と植物タンニンなめし革が持つ特性を説明した。

 TREND(トレンド)

テーマは「美」「繊細」

 今シーズンは、ナッパやシルクなどデリケートな素材が豊富で、触り心地の良さ、見た目も透明感がありライトな色彩と、繊細で美しい素材がトレンドで提案されている。
 トレンドカラーのレッドを中心に、ブルーやグリーンのバリエーションが発表された。ナチュラルカラーの一方で、ネオンカラーも提案されているが、あくまでもソフトな印象だ。
 メッシュやパンチングの型押しで涼しげな雰囲気を醸し出した素材も多く、サステナブルとファッション双方を追求した素材が増えている。