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オロミナ(横浜・都筑区)




衣食住を扱うグループ店と一緒に生活用品を販売

 神奈川・横浜市にある「オロミナ(Oromina)」は、体に優しい天然繊維ヘンプ素材のウエアやバッグ、ナチュラルな健康シューズ、雑貨などを扱うセレクトショップだ。
開業は1999年。スタート時は東京・世田谷の駒沢に店舗を構えていたが、2007年4月に横浜・都筑区のSC「ノースポート・モール」のオープン時に移転した。
同フロアには隣接して、自然の衣食住に関連する商品を扱うグループ店の「ナチュラルハーモニック プランツ」もあり、明るく広がりを感じさせる自然関連アイテムのゾーンを形成している。


靴はコンフォートと「カルフ」で差別化

 利用客は女性が多く、来店者の8割以上を占める。シューズの売れ筋はスニーカーの「カルフ」と「ブランドストーン」のブーツだ。以前はコンフォートの「トリッぺン」も売れていたが、コロナの影響でお出かけを控える風潮もあり、「おしゃれなアイテム復調には、もうしばらく時間がかかる」と同店では見ている。
「今はスニーカーが主流です。『カルフ』はこの付近ではあまり売っていないし、他の人が履いているものと違うスニーカーを履きたい、という方に受けています。『ブランドストーン』は秋冬用ですが、春夏でも履け、軽くてクッション性もあり、ハイキングやキャンプにも向いています。サイドゴアで脱ぎ履きもしやすく、アッパーはオイルを潤沢に染み込ませたレザーで、雨に降られても水を弾く点も人気です」(金山孝治代表)。
「カルフ」は店頭の客寄せ商品としても役立っている。サイズ切れを起こすこともあるが、男女それぞれの足に合う売れ筋のサイズは欠かさないように努めている。ブランドストーンはユニセックスで、女性にも良く売れ、セールをせずとも売れるところが強み。シーズン通して2万円台という高い客単価が維持できる、優等生的な商品である。



アウトドア志向の中で革のサンダルが人気に

 「オロミナ」がある都筑区は、港北ニュータウンに近く、首都圏のベッドタウンとして人気のエリアでもある。近隣には大きなショッピングモールがあり、比較的裕福なファミリー層が住んでいる土地柄だ。
 同店ではこうした地域性とトレンドに敏感な生活者を考慮し、欧州産の高品質なシューズやバッグ類を扱っている。毎シーズン、継続して扱っている商品の中で「売れ行きがさらに良くなるアイテム」と注目しているのが、革のサンダルだ。
 デンマークの「ダックフィート」やドイツの「トリッペン」などで、価格は2万〜3万円台のもの。高価格でも人気の定番商品となっており、カラーバリーションも増えている。商品が動いている背景には、キャンプなどアウトドアのブームが来ていることもあるようだ。
「自分が長年アウトドアに親しんでいたこともあり、扱う商品にはどこかアウトドア志向のテイストがあります。また、隣の店では衣食住関連の商品を扱っていますが、自然栽培の野菜などが売れています。食べるもの、着るものは、やはり身体にいいものを、という流れが強くなっているのを感じます」。


来店客に関心が高いSDGsへの取り組み

 「オロミナ」は併設の「ナチュラルハーモニック プランツ」と合わせてサスティナブル系商品の売場をコンセプトに打ち出している。SDGs時代を迎えていることもあり、来店者は増える傾向にある。フォローの風が吹き始めただけに「コロナの影響で客足が鈍いところはありましたが、気持ちだけは前向きでいたい」という。


神奈川県横浜市都筑区中川中央1-25-1
ノースポート・モール B2
TEL:045・914・7062