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特集 22−23秋冬、ブーツが来る!? 売場の期待

 そごう横浜店 婦人靴売場

カジュアルなロングブーツに注目

さらにエレガントなショートが主流に

 今秋冬のブーツでは、主力が2〜4万円前半のところに来ると考えている。
カジュアルブーツでは、タンクソール使いのロングブーツに注目している。カラーは今年も白がトレンドになりそうだ。サイドゴアも伸びており、飾らずシンプルなデザインがいい。
エレガンスブーツでは、ロングは毎年人気も、売上げも上がってきているが、今年はまだ爆発することはないと見ている。
今年はショートが中心となりそうで、昨年より少しヒールが細くなって、エレガントさを増してきそうだ。柄はアニマル系柄×黒やバイカラーなどで変化に富んだ合わせ方が登場する。生地×革、ストレッチ素材×革など異素材の組み合わせも目を引きそうだ。
 「例年と比べて特に大きな変化があるわけではありません。ですが、3〜4年後になって『やっぱりこのころ変わってきたのかな』と思い起こすシーズンになるかもしれません。カラーにもバリエーションがありますが、やはり服との合わせやすさを考えると無難なものに落ち着きそうです。ブーツは2000〜2500点を投入する計画で、冬季の主力商品としていきたいです」(婦人靴売場 國井千秋さん)。

婦人服やバッグとのコーディネイト提案も

 売場にブーツが並ぶのは8月中旬ごろからで、9月に入ってから本格的な品ぞろえを展開する。販売に本腰を入れる秋には、それぞれのブランドでのディスプレイのほか、全体でのディスプレイも敢行する予定だ。さらに百貨店の利点を生かし、婦人服、小物、バッグなどでトータルコーディネイト提案も行い、大きく打ち出していく。
 「大切なのは旬をしっかり見せていくことだと思うのです。毎週・毎月のトレンドをはっきり提案し、お客さまにファッショントレンドを見せていきたいと思っています」。
 昨年人気だったのはショートブーツの白がブームの始まったが、今期はその流れで白のタンクソールのブーツが来るのでは。サイドゴアはカジュアル・エレガンス問わず「脱ぎ履きが楽で、パンツにもスカートにもあわせやすい」と人気で、迷われたら、お勧めするブーツの1足はサイドゴアをお試しいただくように提案していた。
 ロングブーツのニーズはあるが、昨今の世界情勢などの理由で製造が難しく、市場に出回りづらい状況が続いているのではないかと予測している。

そごう横浜店
神奈川県横浜市西区高島2−18−1 地下1階
レッグ&シューズステーション
TEL:045−465−5142(直通)



 京王百貨店 新宿店

あらたに7ブランドを加え関心を高める

前シーズンはショートのキレイめカジュアルが人気

前秋冬シーズンは、9月〜11月ごろにブーツの販売をスタートさせた。トレンドに加え、外出頻度が徐々に増えてきたこともあり、コロナ前(19年度)より売上げが伸びたブランドもあり、復調傾向にあったという。
 前シーズン好調だったブーツは、アイボリーなどの色物のショートブーツで、テイストとしては、キレイめカジュアルなものが売上げを伸ばした。中でも履きやすいサイドファスナー付きのものやストレッチ性のある商品、タンクソールの商品の動きが良かった。
ロングブーツも人気があり、よく動いたが、外部的な影響により在庫数・型数が少なかった。

1000SKUのブーツ点数を扱う

「今秋冬は、客層の拡大、新規顧客獲得のための施策として、既存ブランドに加え、新規7ブランドを展開予定している。展示会などで昨年より在庫数、型数を増やしている取引先が多くなったことから、ブーツの売上げ増に期待している」(婦人靴売場 町田悠さん)。
 期待しているタイプは、カジュアルのロングブーツ。人気のロングブーツも、今年は昨年より型数や在庫数が増える見込みので、期待が大きい。引き続きお出掛け需要に対応するカジュアルタイプに期待している。
今年のブーツ展開は、価格は2万円台からで、扱い点数は約1000SKUの計画だ。売場投入時期は9〜10月ごろを予定している。
「お客さまのブーツに対する関心も高まっているため、期待しています」。

東京都新宿区西新宿1−1−4
TEL:03−3342−2111



 オデット エ オディール (ユナイテッドアローズ)

動き出したロングブーツを増やす

ショートブーツは「カジュアル」と「エレガント」の2本立て

 ショートブーツは以前から展開し、顧客の間でも定着しており、「今年初めてショートブーツ」という人は減っている。これに対してロングブーツは昨年くらいから動きだしていて、今年は積極的に取り組んでいく計画だ。その意味で、ブーツに対する期待値は高い。
 素材は革が中心で、特に柔らかめな革をセレクトしている。今シーズンはショート、ロング、サイ・ハイ・ブーツ(太ももまである長いブーツ)と幅広いタイプを提案していく。
 ショートブーツでは厚底のタンクソールと、サイドゴアを採用したカジュアルタイプと、シルエットがきれいでソフトタッチなエレガントタイプを打ち出す。
 「きれいめファッションに合わせられるものなので、カジュアルからエレガントまで、幅広く提案していきます。お客さまには、きれいに履けるボリューム感が歓迎されています。ボリュームがあっても子供っぽくならないよう、足首にくびれをしっかりつけて大人っぽいデザインにしました」(ユナイテッドアローズ ブランドビジネス本部SBU部OEO課 商品チーム オデット エ オディール チーフMD 丸谷麻友さん)。
 
ロングはモダンな感覚でサイ・ハイ・ブーツも提案

ロングはそのままゆったりとはける太めの筒やサイドゴアタイプで、履きやすさを重視。内側にはいったスクエア型ヒールもあり、モダンな感覚を出している。ロングは筒丈40センチ前後が中心だが、より長いサイ・ハイ・ブーツ(筒丈50センチ以上)も数型提案していく予定。
 展開は8月からで、ショートから投入し10月、11月に全点そろうようにしていく。価格帯はショート2万5000〜2万7000円、ロング4万2000〜4万5000円、サイ・ハイ5万円。最終的にフェースの3割程度がブーツとなるように品ぞろえし、ロングでは「スーペリアルレザーシリーズ(上質なレザーを使ったもの。お手入れをしつつ長く履きたい人に提案)」で、話題づくりも。
 「お客さまのニーズはさまざまですが、スニーカーを履き慣れている方が多く、軽いものがいいとおっしゃられる方が多いです。また、北海道など寒い地域では、グリップ力のあるソールが求められています。なるべくご要望に合うよう商品開発をしていきます」。

東京都港区赤坂8−1−19
TEL:03−5785−6312