今月の記事・ピックアップ 2022・12
 フットウエアプレス > ブーツが期待通り秋冬の目玉商品に


ワークマン


「ワークマンシューズ」で靴市場に参入

キャンプ用品のウェブ販売開始

職人の作業着・関連用品を販売する「ワークマン」が、今年は新たにキャンプ市場に参入するとともに、シューズ専門店「ワークマンシューズ」をオープンし、靴市場への本格参入をスタートさせた。
テントや寝袋、テーブルのほか、焚き火用品や防虫・防融機能を備えたウエアなど、合計130アイテムのキャンプ関連用品を発表したのは2月で、この中でライトアウトドアやキャンンプ場向きのシューズに提案された。いずれも同社の得意とする高機能、低価格なモノづくりで市場拡大を狙っている。
キャンプギアの販売は、SCに入る「ワークマンプラス」と「#ワークマン女子」で販売するほか、自社ウェブで注文を受け、全国にある900店舗を超すショップで引き渡すという方法を取った。これは、既存の売場スペースに限りがあることのほか、店舗への来店機会を増やす狙いもある。

パンプスを開発し靴専門店を出店

2022年3月期の売上高の中で、履物部門の売上げは25%の245億円だった。この履物の多くは作業履きであるが、「ワークマンプラス」や「#ワークマン女子」業態の出店と並行して、ワーカー以外の一般客が増え、作業履き以外のレインブーツやスポーツ&アウトドア・シューズのアイテムも売れるようになっていた。
こうした中、新たに婦人パンプスも開発し、初のシューズ専門店「ワークマンシューズ」を4月、大阪・なんばシティにオープンした。同業態は「#ワークマン女子」との複合スタイルで出店しており、6月には同じスタイルで東京・池袋サンシャインシティアルパにオープンしている。さらに10月には、東京・吉祥寺の東急百貨店にオープンと、初の百貨店への出店を果たしている。
"女子"+"シューズ"業態で初年度5億5000万円の売上げを目標としており、2024年3月までに23店舗の開設を計画している。




ヒット商品

ブーツが期待通り秋冬の目玉商品に

ロングも含め早期から仕掛ける

 秋冬商品の目玉といえばブーツだが、このところロングブーツには脚光が当たらず、ショートブーツやブーティが主流となっていた。だが、今シーズンはロングブーツのニーズが急上昇した。
 百貨店・専門店ともブーツに注目。そごう横浜店ではエレガントなショートブーツを軸に品ぞろえ。京王百貨店ではカジュアルのロングブーツに期待している。オデット エ オディールではロングブーツのほかオーバーニーブーツも用意しており意欲的。銀座ヨシノヤではカジュアルテイストのロングブーツを提案。
小売店も7割弱がブーツに期待、タイプとしてはカジュアルのショートブーツが中心で、価格的には1万円未満がトップとなった。実売としてはロングより安定感のあるショートブーツで臨んだ。

多彩なアイテムが支持される

百貨店の半数以上がすでに8月下旬にはブーツを売場に投入、来店客の関心は高く、8割の売場ですでに売れ出していた。タイプはカジュアルのショートが中心で、価格は若干高く3万円以上がトップとなった。売場の期待感は高く、6割の売場が「昨年より売上げがアップするだろう」と見ていた。
 実売時期に突入した10月には、ブーツの売上げは好調で、百貨店・専門店とも昨年をクリア、120%、160%と大幅に伸びたところもあった。立ち上がりはカジュアル、ショート丈が売場をリードしている状況だったが、「次第にロングが売れだしている」という売場も散見された。ブーツ商戦はおおむね好調のようだ。
 10月に横浜駅前でブーツスタイルの女性をシューズ・ウォッチング。ブーツを履いている人は圧倒的に若い層で、ミニスカート、ショートパンツにロングブーツを合わせる、ロングスカートやワイドパンツにショートブーツを合わせるなどのコーディネイトを楽しんでいた。オーバーニーブーツを履く攻めたファッションも見られた。