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売場レポート

 靴のシューマート つくば研究学園店

 高単価の室内履きを100アイテムをコーナー展開



オリジナルの室内履きでコンフォート提案
「靴のシューマート つくば研究学園店」は、約300坪のフロアで展開する大型の靴専門店だ。ルームシューズのアイテム数は室内用に履ける靴を含めて100点近くある。来店者の予算や年齢、使い方、足の状態に応じた品ぞろえで、接客を交えた提案型のセールスをしている。
 代表的なものが「S+フットケアサンダル」だ。これはシューフィッターと身体のプロである医学療法士とが監修したシューマートオリジナル。足への負担を和らげるコンフォート性を追及し、履きやすさと歩きやすさを実現した商品だ。
インソールは取り外しが可能で、足の健康を考えたインソールとして定評のある「スーパーフィート」と組み合わせることもできる。いつでも清潔さが保てるだけでなく、使う人それぞれの足にフィットしたカスタマイズが行える。この機能でおもにオフィス履きの需要に応えている。

「あしる」コーナーで足元の健康をサポート

 シューマートは靴選びや販売をするのではなく、フットケア製品の販売やフィッティングなどのサービスを通じて、健康的な地域社会の実現を目指している。店内には靴にまつわるカウンセリングをおこなう「あしる」というコーナーを設け、足と靴の悩みごとがある場合は、ここで専門家が適切なインソールや靴の選び方についてアドバイスをする。
「S+フットケアサンダル」の開発・販売は、フットヘルスケアカンパニーとして活動する企業姿勢を体現したもの。「足元からお客さまの健康をサポートする」ためのアイテムのひとつでもある。
「もともと春夏向けに外履き用に考えられた靴でしたが、それを室内で使えないかということで開発しました。足が痛い、疲れる、またモートン病だとか外反母趾に悩む方。そういう人たちに室内履きとして提案できるシューズです」(横山俊二店長)
 発売は2年ほど前でレディス用のシューズとして発売され、その後好評を受けて1年ほど前にメンズ用も追加。現役世代をメインに幅広い層に支持されロングセラーを続けている。


4000円台まである売れ筋商品

 室内履きは同店では欠かせない人気カテゴリーとなっており、「あしる」に近接するエリアに「スリッパ」のコーナーを展開する。売れ筋のルームシューズは目立つようにディスプレイしている。
 メーカーで強いのはパンジー、フィットイット・バランスサポートソールで知られるホンシュ、オクムラの製品など。最近はなにかしら機能がついているものを買う人が多く、売れ筋の価格はオクムラの「3Dコンフォート」「リフレ」などの税込1400円がひとつのラインになる。これ以上ではホンシュの「トゥーサウザンドトゥエンティ(TTT)」がカラーやパッケージ面における付加価値で2000円台後半、パンジーの「インテル9374」は多機能さで4000円台と、コスパを感じさせれば高い商品でも売れている。「売れ筋商品の価格は上がっています」と横山店長はいう。
 最近は使われ方にもやや広がりがでてきたおり、求められる役割、機能がより多様化している。オフィス向きのパンジー・リラックス「デイリーシューズ 2100」が介護施設用によく売れる。パンジーにはケアシューズもあるが、価格の手ごろさもあり、施設の室内用シューズとして買われる。
 「店のあるつくば市は、人の流入が続く活気あふれる地域で、室内履きにもますます提案力が求められてくると思う。地域の要望に応えつつ、絶えず工夫してゆく必要がある。安い最寄り品を揃えるのではなく、専門店ならではのしっかりした提案と売り方を大事にしていきます」。


茨城県つくば市学園の森2―1
TEL:029−893−4492