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23年家計調査報告 靴、バッグの支出靴は19年比9割まで回復、バッグは22年から上向き

総務省統計局が毎月統計をとっている、家計の品目別支出額「家計調査報告」の2023年分が発表された。23年5月にコロナが5類感染症になり、外出が増えたことで、支出は上向いてきており、靴は21年以降、順調に伸ばしており、19年と比べて9割ほどまでに回復してきている。バッグ類は21年を底に、漸増している。

<靴>

前年比7%アップで3年連続増加



2人以上の世帯を対象とした靴(履物類)の支出を見ると、2023年はトータルで1万6954円、前年比106・7%だった。
コロナの流行が始まった2020年は、前年比78・9%と大きくさげたが、21年以降は毎年、前年実績をクリアしており、23年の対20年比は114・7%となっている。しかし、19年の対しては90・6%と、依然19年実績には届いていない。

スニーカーが伸び、婦人靴は前年割れ

 23年の靴の品目別支出額を見ると、トップが「婦人靴」で4675円。次が「大人スニーカー」の4030円。以下、「紳士靴」3576円、「子供靴・サンダル」2370円となった。全靴支出額に対する婦人靴のシェアは27・6%、大人スニーカー23・8%、紳士靴21・1%だった。
品目別支出額の順位は過去4年間同じ。このうち、大人スニーカーと紳士靴は21年以降、毎年伸ばしており、20年に対して大人スニーカーは137・1%、紳士靴は123・1%と伸びている。
一方、婦人靴は21年と23年は前年を割るなど、ほかの品目のように右肩上がりで伸びておらず、23年実績は前年比97・7%となっている。20年に対しは106・8%と1ケタ台の伸びにとどまっている。


<バッグ>

21年を底に、2年連続での増加



2人以上の世帯を対象としたバッグ(かばん類)の支出は、2023年はトータルで9717円、前年比109・8%だった。
バッグの支出は、コロナの流行が始まった2年目の2021年が最も低く、22年から上昇に転じており、22年は前年比110・6%と2ケタの伸びを見せた。

伸び率トップは「旅行用かばん」

4つに分類されている23年の品目別支出額を見ると、シェア43・7%でトップの「ハンドバッグ」は4242円、前年比112・8%と2ケタの伸び。同品目は2年連続で伸びている。シェア2位の「他のバッグ」と分類されたバッグは、メンズかばんやリュックなどカジュアルバッグで、シェアは38・0%。支出額3688円、前年比109・3%だった。
外出機会の増加と関連して増えるであろう「旅行用かばん」の支出は865円、前年比129・9%。同品目は22年に前年比222・7%と大きな伸びを見せており、2年連続の伸びとなった。
一方、20年以降、毎年下げているのが「学生用かばん」で、23年は922円、前年比87・7%と2ケタの減少だった。少子化の進行と学生用かばんの多様化が影響しているよう。