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定着したスパットシューズ。ECではカラーを増す 「スパットシューズ」と「スリップ・インズ」が柱 東海道線小田原駅隣にある鴨宮駅から徒歩約20分のところに、「フレスポ小田原シティモール」がある。オープンから四半世紀は経つ地元密着型のSCで、「シュープラザ 小田原フレスポ店」はこの1階に300坪という広い店舗を構えている。商圏は熱海・御殿場・伊豆方面にまで広がっており、顧客層は30代のニューファミリーから60代のシニアまでと幅広い。チヨダは2022年3月に自社のPB「セダークレスト」から、手を使わずにスパッと履ける「スパットシューズ」を発売、ほぼ同時期に「スケッチャーズ」から「スリップ・インズ」が発売された。スリップ・インズは最初伸び悩んだが、テレビCMが流された22年の冬からは急速に躍進した。 「1万円を越えるスリップ・インズに対して、スパットシューズは5000円台と約半額。お客さまは双方を比較して購入し、どちらにもファンがついています。スリップ・インズには防水加工が施されているものが少ないので、防水・撥水をお望みの方はスパットシューズをお求めになるなど、お好みで分かれています」(西田進 母店長)。ちなみに、スパットシューズには3900円のものを除いて、防水機能がついている。 スパットシューズの主力はメンズで、メンズ11型、レディス4型、キッズ2型の計17型、スリップ・インズはもう少し少ない。店頭ではメンズ、レディスと分け、それぞれ2ブランドを並べてディスプレイしている。 ファン層も当初はシニアが多かったが、最近では20~30代にも広がり、手を使って履くのが難しい妊婦さんや、仕事で靴を脱いだり履いたりするシーンが多い人にも人気となった。 「最初は履き方がわからず、座って履く方も。立ったまま履いてみてください、と接客していました。体験会もしました。フロアマットに全サイズのサンプルを置いて、自由に試し履きしていただけるようにしました。今ではすっかり定着して、ご自分のサイズをスピーディに確認される方が増えました。」 明るいカラーと幅広が求められる 店頭で聞くお客さまのお声を拾うと、ベーシックな黒、グレー、ネイビーが多いため、「この色持っているから、もっと明るい色がほしい」というご要望をいただくという。公式オンラインショップkutsu.comでは、型によってEC限定色を用意し、カラーバリエーションを広げている。 もう一つが「幅広がほしい」というもの。スリップ・インズは2Eくらい、スパットシューズは3Eまで。よりリラックスしたフィット感を好む人は4Eなどの幅広タイプを探している。 災害用に備えた靴や安全靴も可能性あり 西田母店長は、スパットシューズにもう一つの可能性をあげている。 それは「災害用」としての需要だ。災害時に、ヒモをしめている暇はない。スパットシューズを一足そばに置いておけば、いざというときに役に立つ。 また、7月には軽作業用としてシューズの先端部分に鋼製先芯を装着したスニーカータイプの安全作業靴を公式オンラインショップkutsu.comで先行発売し、好評を博している。こういった専門的な分野にもチャレンジしたいと考えている。 すでにすっかり定着した感のある、手を使わずにスパッと履けるスパットシューズ。口コミで家族や友人、職場でも、次々と広がっている。 神奈川県小田原市前川120フレスポ小田原内1F TEL:0465・49・5575
多彩なブランド展開でハンズフリー需要育てたいスポーツシューズ3ブランドで提案横浜みなとみらいエリアは、商業施設やホテルが建ち並び、インバウンド顧客も多いエリア。「ムラサキスポーツ」はアクションスポーツ関連商品をフルラインでそろえる売場だが、ブランドスニーカーやシューズコーナーも充実している。 ハンズフリータイプのシューズは「コンカラー」「プーマ」「ON」の三ブランドで提案する。 国産ブランドの「コンカラー」は、もとはサーフブランドとして発信され、一般のシューズショップよりスポーツ専門店を主力に展開されている。サーファー御用達のシューズとして認知されており、日本人の足型に合わせた横幅の広い〝ジャパンフィット〟が特徴のブランドだ。今シーズンはハンズフリータイプのスリッポンを登場させ、加えて防水加工を施したことで、より気軽に履けるカジュアルシューズとして注目されている。 「プーマ」は、手を使わずに履けるラインアップを「イージー・イン」シリーズとして展開している。このシリーズのデザインでは、シュータン一体型のスリッポン構造にしたことで、立ったまま素早く履けることで人気が高い。ボリューム感のあるソールも、クッション性のよさにつながっている。 「ON」は、入荷したらすぐに完売するほど、国内外を問わずユーザーに人気の高いブランド。ヒール部分はハンズフリーシューズのような特徴はないものの、特に定番の「クラウド5」シリーズは、シューレースがゴム仕様になっていることから、ユーザーの中にはハンズフリーのように履かれる方も多く、一度履いたらリピーターにもつながっている。 アクション系の「コンカラー」が有望 消費者の多くが、ハンズフリーシューズといえば、TVCMを数多く打っている「スケッチャーズ」を広く認知している。 「来店されたお客さまで『スケッチャーズ』を扱っていないことを知ると、『ハンズフリーシューズはここにはないのね』と思われてしまいます。そこで、他のブランドでも展開していますよ、とご紹介するととても驚かれます。他には展開していないと思っている方が少なくないようです」(大竹洋平店長)。 アクションスポーツを展開する同店にとって、「コンカラー」でのハンズフリーシューズの提案は有効なブランドとなっているが、今後、新たなカテゴリーとなっているハンズフリーシューズの認知度を高めるためには、「スケッチャーズ」以外でも、いろいろなブランドでハンズフリー展開していることを伝えていく必要があると考えている。 横浜市西区みなとみらい2-3-4 東急スクエア ④ 3F TEL:045-682-2840 |
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